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輸送安全対策会議(秋)          2006年10月1日

d0083265_20573324.jpg我が社では年に2回安全会議を開催する。

春(4月)と秋(10月)だ。
この日全ての業務を停止して各会場に分散して会議を
実施する。
主役はドライバー(乗務員)、大阪営業所に所属する
ドライバーは約150名、名古屋港と敦賀港(福井県)
でも、航送(フェリー・RORO船)部門の連中が
同時に参加する。

d0083265_1254184.jpg昼間市街地や高速道路で見かける最も大きな乗り物はトレーラーである。
全長16~18メートル、貨物を積載した時総重量は実に50~60トンになる。
通常街中を走行しているタクシーやマイカーはせいぜい
1~2トン程度、その差は赤ちゃんと相撲取りくらいだ。

ハイハイしている赤ん坊に力士が全力でぶつかったらどうなるか?
大変な惨事となる。

トレーラーが事故を起こすと90%の確率で死者がでる。

コストダウンのために各メーカーは大量輸送に着眼している。
今まで、4トントラック5台で運んでいた荷物を20トン積みの
トレーラーで運べば、約三分の一程度まで圧縮される。
大阪から横浜まで、4トン車の運賃で6万円程度。
同じコースを20トントレーラーなら約10万円で済む。
今後ともトレーラーの需要は伸びつづけると自負している。
であればこそ、安全を重視しなければならない、社会に嫌われては
この仕事は長続きしない、それが私のポリシーだ。

長々と前置きしたが、今日の大阪地区での「安全対策会議」の模様を
レポートしてみよう。

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9月30日(土)PM3:00
先遣隊乗り込み。
安全対策室の室長と担当部長が大阪入り。
明日の会議の打ち合わせが
スタート。
(マイデスクから写す)
明日、会議に参加するOP
(OP=オペレーター
乗務員の意味、以後乗務員
を表す。)
の人数、個人データーすなわち
事故歴、性格、技術力等を分析
インプットして行く。
彼ら、八代営業所からスタート
して、各営業所を回り本州最後
の会議がこの大阪、毎年恒例だ。


d0083265_23124293.jpg10月1日AM9:00
会議場の配置換え、ネームカードのチェック、
駐車場の確保、お茶やドリンクの買出し、
書類の整理、その他諸々大変だ。
会議開始はAM9:30、若い社員ウロウロ・・
「なにやってんだよ!」怒号が飛ぶ、今日は大阪営業所
女子社員を除き全員日曜出勤だ。


d0083265_23212013.jpg本日大阪会議の参加者は43名、協力業者6社から5名のOP,それに管理者1名。我が社からは、安全対策室の2名を加えて8名が参加している。6名を1チームとして5席をつくる、各OPバラバラに組み合わせて行く。同じ会社のOP同士だとどうしても、なあなあ・・になってしまう、
緊張感をもたせるためにあえてライバル会社のOPを組み合わせる。

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             10月1日AM9:30、全員集合。


d0083265_2343312.jpg2年前から会議内容が変っている、それまでは講師(安全対策室)が演壇に立ち、長々と原稿を読むありきたりの会議、居眠りするOPもかなりいた。
今のやり方は、OPを主人公にする。
我々(会社側)から小難しい話しはしない。過去の事故事例を説明、資料や事故内容を開示する、衝撃的な写真やビデオもあえて見せる。


今年の春の安全会議では、仙台営業所の事例がテーマになった。
福島県の国道4号線でスピードを出しすぎたトレーラーがカーブを回りきれず
横転を避けるため急ブレーキをかけた、その結果遠心力により積荷の巻き取り紙(約1.5t)がシートを突き破り対向車線に落下、走っていた軽自動車を直撃、運転していた35歳の主婦を即死させた、運転していた当社専属のOPは業務上過失致死罪で逮捕された。
これを、全部OPに情報開示して考えてもらう、OP同士お互い話し合わせて、「なぜ、この事故はおきたか?防ぐ手段は無かったのか?自分ならどうした?亡くなった主婦のご家族の心情をどうとらえるか?逮捕されたOPの家族のその後?一つの事故によって損なわれる会社の信頼感、社会に与えるイメージ・・等々、徹底的に議論させる。
そして、意見をまとめて発表させる。
この方式でかなり効果をあげている、それまで年間6000万円程度かかっていた保険金処理額が一挙に2000万円代まで下がったのである。
 ちなみに、我が大阪営業所の17年度保険処理額は「0」である。

d0083265_019580.jpg秋のテーマは積荷の雨濡れ事故をいかに防ぐか・・との専門的かつオーソドックスな事例であった。
トレーラーと一般的に呼ばれているが、専門家(?)から説明致しますと、貨物を積載した荷台を牽引するのが、トラクター(ヘッドとも呼ぶ),荷台がトレーラー(シャーシと呼ぶ)である。そのシャーシ(トレーラー)を単独企業で日本で一番多く所有しているのが我が社である。

AM10:30 真剣な話し合い始まる。
そして発表。

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地味なテーマにも関わらず、結構議論は白熱した。

d0083265_0442040.jpgd0083265_0503480.jpgいつも深夜にモクモクと運転を続ける長距離ドライバーの本音が次々飛び出す、会社に対する批判、要望もハッキリ出してくる、これが良いのだ、これが目的なのだ、主張し考えるOP、走るモンスター人間の心を忘れたロボットにはなって欲しくない、これが我々の目的だ。


          AM12:00 会議終了
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最後に今回の議事内容を総括して、会議を終了、この後彼らは本来の業務に戻り、東京へ茨城へ新潟へ仙台へ・・・夜を徹して走り始める。

息子達よ、命の尊さを考えろ、殺すな、死ぬな、私の唯一お願いだ。



3日に来阪予定の社長、1日繰り上げて明日月曜日に訪問、とのメールが
はいる。なにをおっしゃるか?若社長。

       なんとかなるかい、なんとかなるさ、どうぞ、イラッシャアイ!

by mahalotakashi | 2006-10-01 21:06 | mahalo@仕事