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新年度予算作成指令             2007年2月21日

 2月20日付け広報で、定年退職・再雇用が発令されてなんとなく感慨にふけっていたら、奥の席からY所長が、『予算作成書をメールで送りますから、お願いします。28日までに提出してください』と声をかけてきた。

 「ちょっとちょっと!3月1日から嘱託になる身だぜ、勘弁してよ。もっとゆっくりさせてくれない、若手の連中がいるじゃない」と抵抗してみたが、無駄な抵抗だった。
毎度のことながら、予算作成は大変な作業である、心身ともに疲れる。総売上で年間20億円には満たないが、それでも1営業所としてはそこそこの販売力を維持している店所だ、私の受け持ちは陸上輸送部門だが、それでも膨大な客数とルート数になる。

 会社にリストラの嵐が吹き荒れる以前は、今の倍以上の所員が在籍していたから、予算作りもそれぞれが手分けしてやるので、気楽な作業ではあった。

 安定したカーゴを発注していただける荷主が約20社、その輸送ルートが50路線、この路線一つ一つに、受け運賃・原価(下払い・諸費用等)台数を月別に入力する。月別台数は前年実績及び営業情報に基づく、また出荷工場の動向も把握しておかなければならない、生産調整・出荷調整・ゴールデンウィーク・夏休み、年間を通しての輸送予想は経験と勘に基づくしかない。なぜなら客先の契約輸送会社は当社だけではないからだ。事故やトラブルがあればバッサリ切られる。その時点でたとえば、2億の売上がゼロになる可能性もある。

 厄介なのは、季節(短期)集中型荷主と業者荷主、これは実勢がつかみにくい。
たとえば、11月頃から翌年1月頃までの輸送依頼が集中する酒米(日本酒・山田錦等)は、その年の米の出来具合、ワインや焼酎の販売量(輸入量)によっても左右される。
「田植えも始まっていない酒米の出来栄えなんて予想できるか・・!」

 (業者荷主)センコー・日本通運・王子物流・JFE物流・鴻池運輸・等の大手、準大手の物流会社や同等規模の業者間で貨物のやりとりがある。
これの予想と予算化が非常に困難な作業だ、貨物量の確保は安易だが料金が安い。この部分を伸ばすと反比例して利益率が下がる。

 2月予算として提出すると、これが本予算として本部に計上される、新年度になり4月5月の売上実績を精査して6月(上期)修正予算と至るわけだ、10月にも下期修正予算の作成がある。

 大阪営業所は今年度陸上輸送部門で、ダントツの売上を伸ばした。
(それは、多少いやらしい話になるが私個人が定年退職・再雇用を睨んで仕組んだ予算構成でもあったからだ)
会社側は当然今年度実績にプラスアルファの予算を要求してくるだろう、再雇用契約が1年ごとの更改だから、適当なことをしていると、たちまちオリックスの中村紀洋選手の二の舞になる。

 久しぶりに気合の入った予算作成だ、両手の指をポキポキ鳴らして、キーボードを打ち始めた。

by mahalotakashi | 2007-02-21 12:21 | mahalo@仕事