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酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし

酒蔵夢街道  御影郷  <No.6  ラスト編・・料理の薀蓄(うんちく)>

 二週にわたってレポートした「御影郷」狭い地域ながら、得る物は意外に多かった。六甲山麓の街「御影」には、まだまだ紹介したい施設や食事処など沢山あるが、別の機会に追々紹介して行きたい。
 本日は、御影郷・神戸酒心館内・水明蔵の料亭、「さかばやし」をルポしてみる。


              蔵の料亭 さかばやし
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酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_2140644.jpg 酒蔵の雰囲気を取り入れた造りで落ち着ける。酒心館直営の料亭で、正月三が日以外年中無休だ。ここの売り物は、館内「豆富工房」で作られる「自家製豆富」である。「豆腐」と書かない「豆に富」と書いて、「とうふ」と読ませる。 



 一階一般席のど真ん中に、古い酒槽の板を使った大テーブルがある、今回はその席に案内された。
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酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_21431445.jpg 向かいの席とは、太い孟宗竹と生け花のオブジェで仕切られている。メニューはかなり幅広くある。瀬戸内明石産の魚貝類や能登の米、全てを国産で用意しているのも特徴だ。
料金は「お安い」とは言えない、会席料理で2600円~7000円は取られる。今回は一番安い「豆富料理膳」1800円と「天ぷらせいろそば」1360円にした。


 さかばやし 豆富料理膳酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_21504645.jpg酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_21512649.jpg









酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_21541563.jpg 係りの女性ができたばかりの「寄せ豆富」を竹製のザルに入れて席まで来る、客の目の前で一人前に選り分け小鉢でセットしてくれる。[いかにも新鮮!]をアピールするパフォーマンスだ。





(お店の説明によると)
「蔵豆富」は酒心館の東明蔵(豆富工房)で毎朝仕込まれる、原料は厳選した能登珠洲(すず)産の減農薬大豆に、天然にがりを使った昔ながらの手づくり豆富。

 それでは、「豆富料理膳」全十品の中身を説明しよう。
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「食前酒」として、米米酒が出される、「座付」は絞りたての豆乳、「小鉢」は湯葉有馬煮、「笹舟」には刺身こんにゃく(白木耳胡瓜・芥子酢味噌)、「高台」に季節のおから煮
そして「合肴」が自家製豆富である。

『これでお終い・・?』と心配顔の七面鳥夫人、ご心配なく!二の膳があります。
酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_2023524.jpg酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_20242683.jpg








 まずは「煮物」で長がんも(人参・楓麩その他)「焼物」は伝法焼き(べっ甲あん)

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「御飯」は能登の「すえひろ米」コシヒカリだ(香の物)。「止椀」に豆富入り赤出しと出て、「果物」デザートは薄墨羊羹。
 これで全品終了。「蔵豆富」はかなりミルキーな味がした、全体的には薄味仕立てだが食べ応えはある。この豆富料理膳に、穴子やすずき、鯛、海老の刺身や煮物焼物を加えたものがそれぞれ会席(御影会席・灘会席等)として出てくる。
 7000円の「酒心館会席」は、それにステーキが付く、前もって予約すればもっと高級な会席料理も可能だそうだ。


酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_5553965.jpg手打ち 二八そば
(板場さんの説明)
 全量、信州産のそば粉を用いたこだわりの自家製そばです。毎日「さかばやし」の職人が仕込みます。小麦粉を二割加えた二八そばで、細く腰のあるのが特徴です。ご注文いただいてから茹であげますので、おそばの風味は格別で、日本酒との相性も抜群です。
酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_5562159.jpg天ぷら
せいろそば


 板場さんが自慢するだけのことはあった。確かに茹であがったそばは風味抜群、少し待たされたが、これだけのものが出れば満足だ。




酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_5565510.jpg 機械切りであろうが、普通より細く切られたそばは腰もあり、喉越しが非常に良い。口の中でもモチモチしないから食感が嬉しい。「大盛にすればよかった・・」と悔やまれた。
天ぷらもカラッと揚がっていて、せいろそばには文句無しの相性だ。




酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_5573353.jpg これまで何度か「マイブログ」で、蕎麦(そば)を取り上げているが、なかなか上手く伝わらない。写真も接近したり角度を変えたり試行錯誤を繰り返すが、訪問者の方がおもわず『ゴクリ』と生唾を飲むほどの作品はまだ無い。文章で表現するのも下手くそだから、もどかしい。香りや喉越しの良さを説明するのは本当に難しいものだ。

酒蔵夢街道  御影郷 -6 蔵の料亭 さかばやし_d0083265_5584488.jpg 此処のせいろそばが大変旨かったもう一つの理由は、そばつゆ(出汁)が素晴らしかったことにもある。イボイノシシが普段あまりしない行為「出汁を蕎麦湯で薄めて飲む」がごく自然にできた。それほど出汁の味が秀逸だったのだ。
 雑味のないそばつゆが、信州産の手打ち蕎麦をひときわ光らせているとの思いがした。



 お江戸の香りと味を満喫して酒心館(しゅしんかん)の表門を出たら、現代の神戸市は残暑真っ只中であった。
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 御影公会堂食堂のオムライスからスタート、チキンラーメン食ったり、六甲山に登ったり、そして神戸酒心館のせいろそばに感激して、灘五郷「御影郷」はなんとか終了です。
余計な写真をベタベタ張り付けて、訪問者の皆様・・さぞ暑苦しい思いをされたことと存じます。

 さて、次回は「近未来都市」に隣接する「魚崎郷」を取り上げる予定です、何が飛び出すかお楽しみに。
ただ、9月1日から10日まで、会社の部下が「婚前旅行」でインドネシアのバリ島へ出かけます。彼の留守中は結構業務が忙しくなるはず。ノンビリとブログをやってる暇がないかもしれません、又、コメントへのお返事が遅れるかも知れません(必ずしますけどね)。簡単なUPでもなんとか毎日更新だけは続けたいと思いますので、よろしくお願いします。

 アッ!そうそう、今日(8月30日)は、七面鳥マダムの○○歳の誕生日。
 (女優の吉永小百合さんと、同い年・・・エライチガイヤケド(^^;)
 どこかに連れて行って、お祝い(?)してやろうか・・と思っておりやす。


                         少々夏バテ気味のイボイノシシ


さかばやし

by mahalotakashi | 2007-08-30 00:03 | mahalo@食卓