家族が離れて暮らすこと・・・ 2007年6月30日
娘が結婚してから今日で3ヶ月と20日ほどが経過した。
傍目から見てもフワフワした感じで、親としては多少の焦りさえ覚えるほどであった。独身気分が抜けきらず、気軽に実家に立ち寄り、我侭のし放題と旦那や周りから見られていないか・・取り越し苦労と言えばそれまでだが、何かと気をつかった。
二度目の、バージンロード
あまりプライベートな写真は掲載したくないのだけど、後姿だからいいだろう・・・
花嫁(長女)をエスコートしているのが私、イボイノシシである。さすがに緊張して歩き方がぎこちない、まるで「映画・ロボコップ」のように、ギィ~・ガシャ!ガシャ!という感じでスムーズに足が運べなかった。今思い出しても恥ずかしい。
私には娘は一人しかいない、「二度目のバージンロード」の分けは、10年くらい前に姉の次女が六甲山ホテルで挙式した時、父親代わりとして姪っ子をエスコートしたからである。
その時は姪っ子とリハーサルの時から冗談を言い合ったり、とてもリラックスしていた。
参列者からも『お似合いよ!花婿さんみたい!』と冷やかされたものだ。
しかし、今回は勝手が違った、落ち着こう落ち着こう・・と思うほど舞い上がってしまった。
たかが10メートルくらいの距離だが、その時の私にはとても長い道に感じられた。
行く先で待ち受ける新郎と神父さん、周りからは「お~!」という声と、ざわめきが聞こえる。
娘のウェディング姿に、みんなの視線が注がれているのがよくわかったが、その瞬間、目眩がするほど緊張してしまった、柄にもなく・・・
まあ、私が緊張しようがしまいがどちらでもいい話だが、こうして最後の子供(といっても、長男と長女の2人だけだが)を巣立たせて、再び女房との二人だけの生活が始まったわけだ。先日エレベーターに乗り合わせた隣の奥さんに『娘さんが嫁がれてから、静かになりましたね・・お寂しいでしょ』と言われた。 「いえいえそんなこと無いですよ」と答えたが、たしかに静かになったのは事実だ。
私たちの2人の子供、良いか悪いかは別として長男はどちらかと言えば母親の性格や思考に近い。反対に娘はある意味恐ろしいくらい私の方に似ている。
自宅で娘と飲んでいる時など、お互いが驚くほど話が合う、政治・経済・趣味・嗜好・食事の好みエトセトラ・・・まるで一卵性双生児のようだ。
それだけに彼女の弱点も欠点もよくわかる。とにかくまず自分のポジションを理解して、今後の生活のためのスタンスをしっかり決めて欲しい、との願いからしばらく距離をおいて見守ることにした。父の日に新婚家庭に招待を受けたがあえて断った。女房や娘からは『冷たい』と言われたが、とにかく落ち着いてから・・の気持ちの方が強かった。
最近になり、やっと自分のスタンスが定まったようだ。
新しい家庭の伴侶としていかに生きるか、どう暮らしていくかが見えてきたようで、彼女のブログの内容や、女房の話(女房は毎週のように娘と会ってるようだ)から、少し大人になったかな・・との思いが深くなってきた。
可愛い娘であることに間違いはない。しかしそれゆえによりいっそう逞しく強くなってもらいたいと言うのが、偽らざる親心でもある。
家族というのは、離れてみて初めてお互いの心の内が見えるのかも知れない。
by mahalotakashi | 2007-06-30 22:10 | mahalo@哲学