イカナゴくぎ煮・春の風物詩          2007年3月9日

 20年目のくぎ煮は絶品!

 「ただいま」会社から帰宅して、玄関のドアを開けた瞬間、甘辛い香りが鼻を突く。
「オッ!イカナゴのくぎ煮か、今年はどうだい」と、女房に声をかける。腕まくりをして顔を紅潮させた「おかん」待ってましたとばかり喋りだす。
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 『今年は暖冬で、イカナゴ新子の成長が早くて結構大ぶりなのよ・・』
『お年寄りや小さな子供には少し硬いかも・・』

 それから延々、約1時間ちかく「おかん」のイカナゴくぎ煮講座を拝聴した。
タッパにくぎ煮を小分けして、重さを量りながら喋くりまくる。今の「おかん」娘の結婚式のことなど全く忘れ去っている。

 今年第一回目の新子は4Kg購入、昼の1時から炊き始め私が帰宅する時間まで、半日仕事である。いや、買出しを入れれば丸々一日仕事になる。






 イカナゴ新子のくぎ煮は、兵庫県の瀬戸内沿い、姫路市・明石市・加古川市・神戸市周辺に在住する主婦なら、誰でも知っている春の味だ。かなりのお宅で自家製くぎ煮を作る。

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 イカナゴの新子は淡路島周辺の播磨灘が主な漁場だ。他県の人には信じられないかも知れないが、毎朝地元のラジオ局(ラジオ関西)や、JF兵庫魚連のホームページで、水揚情報が流される。

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 おかん達は、この情報を確認して御目当ての市場やお店に走るわけだ。お店からのチラシ情報も重要である。うちのおかんは、西宮市のマルナカで「淡路産・西浦沖か東浦沖」をゲットしたらしい。売り場もかなり殺気立っていたとのことだ。(コワァ~イ・・)

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 わざわざくぎ煮用のためだけに買い入れた、フルサイズの大鍋、大迫力だ。
うちの「おかん」昔、明石市に住んでいたころからくぎ煮を始めて、かれこれ20年になる大ベテランである。やり始めの頃はベタッとした団子状で、色つやも悪くとてもじゃないが食せる代物ではなかった。
姪っ子達の『おばちゃん、とてもおいしいヨ!』の応援に後押しされて毎年試行錯誤を重ね、現在の琥珀色の素晴らしい作品完成に辿り着いたのである。











d0083265_11305878.jpg 携帯カメラなので鮮明な画像でないし、質感や艶も上手く表現できていないが、20年目のくぎ煮はこれまでの中では、最高の出来栄えだった。イカナゴくぎ煮のレシピはネットで簡単にわかるが、うちのおかんの隠し味は・・・(チョット発表するのまずいかな・・)
 いいや!発表しましょう、怒られたらあやまりまぁ~す。
通常使用する材料は、
イカナゴ1Kgに対して、濃口醤油
200cc・砂糖(きざら)230g・
酒50cc・みりん150cc・
土しょうが20~50gが適量とされている。










 うちのおかんが使うのが、「黄金糖あめ」と「実ざんしょ」割合とか量は知らないが、これが絶妙の照りと甘味、それに後口の良さをかもし出すらしい。実際美味しい。

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 出来上がった今年第1号のくぎ煮は、殆んどが贈り物、分量を量りタッパに詰めて、親戚や友人知人で首を長くして待ち受ける連中に送ってあげるのだ。
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くぎ煮を自家製で作る主婦たちの暮らす地域の郵便局では、くぎ煮専用の郵パックを販売している。約500~600g入るタッパー付きで、全国翌日配達500円だ。
 今年も四国の姉宅、息子の嫁の実家、姉妹と姪っ子甥っ子、友人と結構な量になる。私も会社の連中宛てに今朝タッパーを6個持たされて出勤した。
九茶所長やキミちゃん、『楽しみにしてました』と喜んでくれた。

 まさに、春の風物詩である。

by mahalotakashi | 2007-03-09 12:35 | mahalo@食卓