庭先小旅行(超旨の牡蠣を求めて)          第一話

 女房の「心の癒し」と、私の「ストレス解消」を図ろうと、18~19日一泊二日のプチ旅行にでかけた。
目的地は兵庫県の西の端、御津(みつ)という小さな漁港。
そこで水揚げされる「牡蠣」をたらふく食べようと思っている。


 (出発は土曜日の朝八時半)

 『喧嘩しないでね、優しくしてやってネ・・』 娘の声に送られて我が家を出発、甲子園球場の近くの喫茶店に車を停めて。モーニングサービスで腹ごしらえ、国道43号線を西に向かう。
今日は高速道路を一切使用しない予定だ。

 目的地まではせいぜい70~80キロ、3時間も走れば到着だ。
途中で通過する街のマンホールの撮影を兼ねてウロウロと車を進める。
明石市、播磨町、加古川市、高砂市・・・結構面白いショットが手に入った。

 女房にはどんなルートでどこへ行くのかは、一切伝えていない。


 (お昼丁度に姫路市に到着)

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実は今回の小旅行の楽しみの一つが、姫路の西二階町の
東来春(とんらいしゅん)の中華そばを食べることだったのである。
いずれ「直径20KMの食卓」で詳しく紹介するが、
創業1946年(昭和21年)の老舗の大衆中華料理店
東来春には年2~3回だけど50年近く通っている。


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北海道稚内から鹿児島まで全国のラーメン中華そばを食べ歩いたが、スープまで一滴残さず頂くのは唯一このお店だけだ。

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「ごちそうさまでした」

焼売もいける、独特のもちもち感、あまり世間に知らせたくない超美味だ。



 東来春の中華そばとシューマイでストレスの50パーセントは消えた。
鼻歌を歌いながら夢前川沿いに南下、国道250号線(浜国道)に合流、再び西をめざす。


 (午後のティータイムとんでもないトラブル発生<女の戦い>)

 網干から新舞子、室津漁港を左手に見ながら海岸添いをアップダウンドライブ、良い眺望だ、で、助手席の女房・・「ヤッパリ寝ている」ハワイでもサイパンでも香港でも、私が運転する車の助手席で いねむり が彼女の定番だ。
どんなに素晴らしい景色のところを走っても必ず眠る、たまにその行為をなじると、決まって帰ってくる言葉、『おとうさんの運転だから、安心して眠るのよ』

 耳の横で「コーヒータイム!」と声をかけると、必ず起きる。

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「コーヒータイムですよー!]

『ハァーイ!!』

室津漁港を越えてしばらくすると
小高い丘の上に
「ハバス・ベイ」が建っている。

室内に入るとそこはまさに
アメリカ・・だった。



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     ボリュームをMAXまであげたトランペット・ジャズが流れる店内。

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           すべてパーフエクトにアメリカ合衆国だ!

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  客は女房と私だけ、海側の漁港の見える席を確保する。

舞台は揃った、オーダーを取りに来るのは、グラマーなテキサス生まれのマリリンか?東海岸育ちのキャサリンか??ワクワクしながら待つ。


 真っ赤なセーターを着たウエイトレスさんが、真紅の口紅を塗って登場。
私達のテーブルの横に立った。

 注文を取りにきたのは、おうめさん だった。
   (お年は50歳前後かな・・??)

『いらっしゃいませ、何にします・・』 なんとなく顔が怒ってる。

そういえば、室内に入った瞬間からなんとなく懐かしい(日本人にとって)匂いが漂っている、タクワンと煮物(魚系)の薫り・・どうやら店員さんのまかない昼飯の時間だったようだ。

女房はホット、私はアイスのコーヒーをオーダー。

メニューを見ていた女房が『チーズケーキを一つお願いね』と頼む。
「おかあさん、またまた、太りますよ」と言いながらメニューを見る、アップルパイとチーズケーキの2種類だ。

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しばらくして、テーブルの上に置かれたのはチーズケーキではなくアップルパイ。
急激な気圧の変化を肌で感じる。

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女房の目が吊りあがる!
『私、確か、チーズケーキ頼みましたよね?それとフレッシュ(生クリームorミルク)ぜんぜんなくて4個ともガムシロップじゃないですか!!』

テーブルの上見ると確かに、ガムシロップばかり4個ある、冷たい風が吹き抜ける。
おうめさんの顔が真っ赤になる、下関のふぐみたいに膨らむ。


まずい!シナリオと違う!このままじゃ癒しの旅どころか、女子プロレスかヒステリックパラダイスの出現になってしまう。

二人の女武者の間に身体をいれて、まずおうめさんに「店の下のあのコンクリート製の施設はバーベキューやるところ?」と話しかける。

おうめさん、紅い唇を大きく開き『ええ、そうなんですよ!右手の方に屋根つきのもあるんですよ』・・小鼻がヒクヒク動く。その施設を見るふりをしながら、完全に戦闘体制に入っている女房を目で制する。


チーズケーキとフレッシュを持ってきたおうめさん、完全に開き直っている、そのまま店の片隅で成り行きをハラハラ眺めていたウエイトレスのおたけさんとおまつさんのところへ戻り、まかないのカワハギの煮つけを食べ始めた。

ゆっくり時間が流れ始めた、穏やかな表情に戻った女房が美味しそうにチーズケーキに手を伸ばす。

 今宵も何かが起きる予感がする・・・・・・


                            今日はこれまで。

by mahalotakashi | 2006-11-20 19:51 | mahalo@夢旅