イボイノシシの父はプレデターだった。 20XX年10月21日
ヤッホー!!
イボイノシシです、今日はイボイノシシのお父さん
厳父イボタロウのお話です。
少し怖いストーリーと写真がでてきます。
心臓の弱い人と18歳未満の方はご退席を願います。
四分の一世紀(25年)ほど前の丁度今ごろの朝、寝床からいつまでたっても
起きてこなかったイボタロウは眠ったまま天国へ旅立ちました。
イボタロウの家族は麦畑に囲まれた小さな村で暮らしていました。イボイノシシもこの村で産声をあげました。実はイボタロウは「雲海」という称号を持つお坊さんだったのです、お坊さんといっても自分のお寺を持たない修行僧で、滝に打たれたり山中に篭もりお経を唱え、自分自身を高めていく生き方を貫いた人でした。
一家の生活は母が経営する小さな雑貨店の売上と父の信者さんからのお布施でささやかに成り立っていました。とにかくイボタロウは自分に厳しく又家族にも厳しい人でした。優しい顔をした父の思い出はありません。
こともあろうにイボタロウ、自分一人で修行するのは勝手だが3歳に満たない
我が息子(イボイノシシのことです)を連れて山中を歩き回ったりお堂に篭もり
現在なら幼児虐待で訴えられるような行動を取っていたのです。
3歳の誕生日のことをいまだに記憶している、昨日のことのように・・
厳冬の2月凍えつく高野山の奥の院白い修行装束を着せられ大師廟前の幅の狭い縁側で一晩中震えていたイボイノシシ。不気味なフクロウの鳴き声が今も耳に残っている。後年この時の動機を父に聞いたことがある。『お前が2歳の時ジフテリアという大病で死にかけたことがあった。その時お父さんは、お大師様にこの子を助けていただければ必ずお礼参りさせます、と願をかけたからだよ』
母に聞くとその時父は、三日三晩食べ物も摂らずお経を唱え続けていたという。
それで終われば感動の父息子ストーリーだったが・・
その後イボイノシシが小学校に入学するまで
このお礼参りという儀式は延々と続いた。
山奥の滝に連れていかれ身体が真っ赤に
なるほど落水を受け、大峰山で崖覗き
生野銀山近くの深い山中を歩き回り
覚えているだけでも10くらいの霊山を制覇した。
その後もイボタロウは全国の山々を走りつづけた。
四国八十八ヶ所を徒歩で10回以上最初から最終のお寺までパーフェクトに
お参りしたという記録も持っている。
父の死後数年たったころだったと思うが、シュワルツェネッガー(フアンである)
主演のハリウッド映画 プレデター←(クリック)を見た。
暗い映画館の中、ジャングルを走り回る怪物を見た瞬間、
思わず声をあげた。
「親父じゃないか!!懐かしい!!」
(注)この先、結構刺激強いので心臓悪い人退席してね。
「お父さん・・・」 イボイノシシは涙がでそうになりました。
山中を駆け回るプレデター、在りし日のイボタロウの姿でありました。
イボタロウは今も走り続けているのでしょうか天国の山々を・・・・
自分自身を高めるために、家族のために・・・
引出しの奥から懐かしい写真が出てきました、
イボタロウとイボイノシシと弟のイボタイガーの貴重な一枚です。
(少し茶化しましたが、プレデター以外は実際の話です)
by mahalotakashi | 2006-10-21 18:57 | mahalo@西宮